ご案内
日本住宅公団(現、住宅・都市整備公団)が初めて鉄筋コンクリート建ての共同住宅を供給した際には、真南向きの住棟を広い敷地に幾重にも建てた。
各住棟の間隔は、最も日が短い冬至の時期に4時間以上の日照力桶密保できることを基準にしたのである。
東西向きは住み心地が悪いか今も、南向きを主要な開口部としている住戸への人気は相変わらず高いし、住み心地が損なわれているわけではない。
しかし、マンションの気密性が高まる一方で、エアコンといった冷暖房設備の発達や、強制排気を行う換気扇の開発などに伴って、ほかの方位を主要な開口部としている住戸の居住性能もアップしている点を見逃すわけにはいかない。
強制排気が可能となって、開口部に面していなければ快適さが保てなかった台所や浴室は、窓がない中央に設置されるようになった。
各居室はエアコンなどの発達で室温と湿度が快適に保たれるようになったのである。
これによって南向き以外の居室の居住性能は飛躍的に向上し、西向きは夏場に西日が暑くてたまらないとか、東向きは午後になると寒いといったことが大幅に緩和されたのである。
ただ日当たりのここちよさだけは解決されていない。
大半のマンションの住戸は縦長につくられる。
そのため、一方が真南向きを主要開口部にすると、反対側の居室はほとんど日当たりがない真北向きとなってしまう。
居室としては使いづらいのである。
だったら真南向きとしないで、多少東西に振れば、真北向きの居室はできない。
そうすれば、各居室にまんべんなく日が当たることになり、むしろ使いやすい住戸ができるということだ。
子供部屋や夫婦の寝室を東向きの居室にあてることで、自然と早起きになる。
また、反対側の西向きが日中主婦が過ごすリビングルームとなり、午後長く日が当たるので冬場はここちよいだろう。
このように、住む人それぞれのライフスタイルや、生活パターンに合った方位を考えることが大切なのである。
また、南向き一辺倒に考えなければ、図10のように限られた敷地に住棟を自在に配置できるので、多彩な街づくりも可能となる。
欧米のように南向きだけにこだわることなく、総合的に判断して住まい選びを考えていきたい。
玄関の位置で決まる住み心地大きくふたつに分かれる間取りマンションの間取りは大きくふたつのタイプに分類することができる。
ひとつは開口部(間口)が広い「フロンテージワイド型」。
もうひとつは間口が狭くて奥行きがある「フロンテージセーブ型」である。
どちらが快適かといえば、窓を開け放つと自然の風通しや日当たりが多いフロンテージワイド型だ。
セーブ型はプライバシーの確保という点では優れているが、明るいのは開口部側の部屋だけで、いつも照明をつけていないと薄暗い「行灯部屋」ができてしまう場合がある。
間取りAでは台所や浴室などの水廻り関係を中央に持ってきているので、居室に自然採光・通風があるように工夫されているが、居室によっては共用廊下に面することになる。
歩行する人の目が気になるのでいつも窓を開け放っておくわけにはいかないし、防犯対策などのため廊下側の居室には面格子が入っていることが多い。
こうしたタイプの住戸を購入する場合は、共用廊下側の居室のプライバシー確保がなされているかどうか、エアコンの室外機の置き場があるかどうかなどをチェックしておきたい。
養両面バルコニーのプラン間取りBはセーブ型のバリエーションのひとつ。
玄関を中央部分(センターコア)に持ってくることで、両面にバルコニーを配することを可能にした間取りだ。
こうすることで居室が共用廊下に面さないので面格子を入れる必要がないし、歩行する人の目も気にならない。
独立性の高い住戸となっているのである。
さらに間取りの面でも、玄関が中央にあるので、寝室など居住者が専用に使用するプライベートスペース(P)と、家族がだんらんしたり来客を迎えるパブリックスペース(P)の「PP分離」が可能になっている。
間取りとアクセスは密接な関係これらの間取りは、エレベーターホールから各住戸の玄関までのアプローチの仕方と密接な関係がある。
まず、間取りAは、図アのようにエレベーターホールから共用廊下で結ぶことで、可能となる「共用廊下(外廊下)型マンション」。
対して間取りBを実現するためには、隣合うふたつの住戸で1基のエレベーターや階段を利用する「2戸1型マンション」にしなければならない。
間取りBは共用廊下型のものに比べて、エレベーターの設置台数が多くなり、スペースも余分に取られるので分譲価格や管理費が高くなる傾向にある。
そこで図オのようにエレベーターの停止階をとびとびにして、停止階は共用廊下型とし、停止しない階は階段で降りるようにして、両面バルコニーの間取りを実現しているケースもある。
「スキップ廊下(スキップフロア)型マンション」と呼ばれているものだ。
このほか図のような中廊下型マンションもある。
DKスタイフレの導入と日本人の体位マンションの広告などでたとえば、2DKといえば2寝室、食事室の住宅ということは今日では当然の常識となっている。
ところで、このDKの語源はというと、日本住宅公団(現住宅・都市整備公団)の設立当時の新しい住型年-4階建て-2寝室、食事室住宅の意味)から出ているといわれる。
昭和30年代に入り、戦後の経済復興も軌道にのり都市にはどんどん人口が集中し、とくに大都市では深刻な住宅不足に見舞われ、1戸でも多くの住宅を、しかも耐火でという要請の下に日本住宅公団が設立された。
公団住宅は利用する資金の性格上、つくる住宅の規模には一定の性格があったが、それでも当時の公営住宅よりは3.3平方米(1坪)ほど余裕をもらっていたという。
そこでこのプラスαをどう利用し、活かして使うかをめぐって設計担当者のあいだで大議論になった。
結果として寝食分離という永年の悲願達成のためにも、台所に食事室を組み込んだ型のものをつくり、しかもそこへ欧米のようにテーブルと椅子を導入して、その名もダイニング(DINING)キッチン(KITCHEN)とシャレだ名前をつけることになったという。
しかも入居者が設計側の意図どおり使ってくれるかどうか心配であったので、初期の頃はそこに食事用のテーブルと椅子を備えつけるというサービスまで行ったと聞いている。
今やDKスタイルは一般的なマンションではごく当たり前の住型式とされているが、導入当初は大変な苦労があって生み出されたものだったのである。
戦後日本人の体位が急速に向上したのは、食生活の変化にもよるが、この住型式の変化が大いに関連しているといわれる。
とくに若い男女の脚が戦中、戦前派と違ってスラリとしてきたのも、かつての正座やアクラの生活から椅子のある生活に変わったこと、しかもそのキッカケがDKスタイルの導入が大いに関係していることを思うと、住生活の人間生活に及ぼす影響の大きいことを改めて思い知らされる。
快適さを提供する間取りのいろいろあなたはどんな生活がしたいですか?生活スタイルと間取りは密接に関係している。
間取りに自分たちの生活を合わせるのではなく、白分たちが望む生活スタイルを明確に整理して、それに合った間取りを選びたい。
ここでは特徴がはっきりした個性的な間取りを集めてみた。
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